金融経済研究所

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レポート

Report No.21

炭鉱のカナリヤ

2018/01/17

「炭鉱のカナリヤ」という言葉がある。

 

昔、炭鉱夫は坑道を降りて行くときに、籠に入れたカナリヤをそばに置いて石炭を掘ったものだ。お喋り好きのカナリヤはたえず囀っているのだが、突然やめて失神してしまうことがある。坑内で毒ガスが発生してきたからだ。体が小さくてお喋り好きなカナリヤは地面付近に溜まり始めた毒ガスを吸って籠の底にうずくまってしまう。それを見た炭鉱夫はツルハシを捨てて、籠を抱くようにして急いで地上に戻ることで、生命を守ったのだという。カナリヤと自分の命を。毒ガスを探すセンサーなどがなかった時代の話である。

 

私たちの日常生活でも「炭鉱のカナリヤ」を欠かせるべきではない。事故、災難が起きるのはカナリヤがいない時だ。

 

株式市場は世界の殆ど全ての市場で数年前から上昇トレンドに入ってきたが、いつどこで下降トレンドに入るか、指標となる「炭鉱のカナリヤ」を政治家、中銀総裁、経営者、投資家など経済に関係している人は誰もが探している。その中の人達の中には既にカナリヤを籠に入れて持っているだろう。あるいは、防毒マスクを被っている人もいるだろう。

 

景気の回復が世界的に叫ばれ始め、世界各国の株価は昨年末まで上昇を続けた。最近のメディアにゴレディロックスの寓話が取り上げるようになった。しばらくは賑やかなパーティがあちこちで見られるようになる。しかし、その賑やかさが悲鳴と失望に変わる時がくる。だから、そうなる前にパーティ会場を抜け出すことだ。カナリヤの入った籠を足元に置いておくことだ。

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